神経性胃炎が太極拳で完治しました
千葉支部 孔さん
現代を地球的規模で見てみると、世界の社会情勢は激動の中にあります。内戦状態にある地域、テロの不安が日常である国々は少なくありません。その中で人間はさまざまなドラマを展開し、自らの人生の意義を求めてさまざまな場面で雄々しくチャレンジしていきます。
本部会員・孔昭達さんは、正にそのチャレンジャーの一人です。
孔さんは、11年前、家族と共に新天地を求めて、ベトナムから日本に渡りました。
他国籍の彼にとって、生活は決して楽なものとはいえませんでしたが、柔拳に出会えたことは貴重な体験だったといいます。
3年前、家族がアメリカへ一歩先に移住したときも彼は柔拳修行のために東京に残り、毎日のように本部道場に通い、柔拳を身につけました。
現在、アメリカの住民権を取得され、ご一家でフロリダに在住されていますが、お便りを寄せてくださいました。
6年前、電車の中で全日本柔拳連盟のポスターを見つけ、見学に行き、太極拳を始めることになりました。
その当時は、昼間は仕事をしながら夜間は学校に通い、更に、授業を終えると帰りに柔道を習うといったとてもハードな生活をしていました。
やがて、からだの調子が狂い始め、神経性胃炎にかかってしまいました。ストレスが溜まり胃に負担がかかり、胃壁に小さな穴が開いてしまったのです。
病院から渡された薬をいっぱい抱えて、すっかり滅入っていました。
そんな私が太極拳を勉強するようになったのは、ジャッキー・チェンの映画の影響や、幼い頃、早朝の公園や川辺で老人達が悠然と太極拳をやっている姿が意識の底にあったような気がします。
地曳老師と指導員の方々の親切な指導を仰ぎ、太極拳を細かく、正しく身に付けることが出来ました。
また、太極拳を継続していれば、気功法にもつながると教えていただきました。
半年後、気がつくと、薬を飲むのも忘れる程になりました。
ためしに暫く薬を飲まないようにしてみると、時間が経つにつれて胃の調子が元に戻っていき、胃炎が治ってしまったのです。
地曳老師から、太極拳は、狂った自律神経を直すことも可能であると伺いましたが、神経性胃炎が治ったのはそのおかげです。
太極拳は攻防の術を備えた拳法でありながら、効果的な病の治療法でもあったのです。
それまでは、他国で色々な場面で、心細くなることも多かったのですが、太極拳に巡り会ってから自信が芽生え、活き活きとした態度をとれるようになりました。
私の人生でこんなに素晴らしいものを身に付けさせて下さった老師や指導員の方々に心からお礼を申し上げると共に、一層の努力を重ねて護身術、養身術の習得に毎日励むことをお約束したいと思います。