西洋医学で見放され、正宗太極拳で命拾いしました

豊田
本部会員 豊田さん

私は幼いころからずっと病弱でした。

小学5年生の頃には小児結核を患い、秋から春まで、絶対安静で自宅療養をしていました。食事とトイレ、30分のテレビを見る時間以外は、ずっと横になる生活。

その後10年間も20歳まで体育以外の運動はしたことがありませんでした。

成人しても、病弱であることは変わらず、ちょっと疲れると、24~36時間、眠り続けてしまいます。

24歳のころには心臓が悪くなり、疲れるとどこにいても突然、歩けなくなってしまいます。 呼吸器系、循環器系、整形外科、眼科、耳鼻科・・・病院のすべての科にお世話になったくらい、いろいろな症状が出ました。

医者も手を尽くしてくれるのですが、数々の病気治療を繰り返したため抗生物質も使えず、注射もアレルギー症状が出るので打てない。

すがるように、東洋医学や食養の勉強も始めました。32歳のころに気功治療を始め、その関係で、正宗太極拳のことを知りました。

体力がないため、初めの2年間は、10分続けては10分休む・・・という状態でした。

でも、身体には良さそうだし、「気」が強くなっていくのがわかります。

しかし、すぐに体調が順調によくなり続けたわけではなく、両手両足の爪がすべて欠け、取れてしまったこともありました。そんな状態でも、専門クラスに習うまでになりました。

しかし、夏や冬、体調が悪いときには1ヶ月ほど休まざるを得ません。

そんなときにも、先生方はゆったりとした笑顔で、責めたり追求したりすることなく、共に練習できることを心から喜んでくださいます。

会員の方も同様に、共に鍛錬する喜びだけで、干渉や詮索はありません。

普通の生活をすることも困難な私が、ここまで太極拳を続けてこられたのは、この連盟の温かい雰囲気にあったからこそと確信しています。

西洋医学では見放された爪も、いまでは10本とも生えています。年に数回起こしていた心臓の発作も、2回が1回になり、いつしかなくなっていました。

私のような身には、痛い箇所もなく、毎日を普通に暮らせることは、ほんとうにありがたいことです。

爪が抜けたとき、絶望感でいっぱいになった私を救ってくれたのが、太極拳でした。

もし太極拳をしていなければ、心臓は弱り、爪も悪くなる一方で、今では生きていなかったかもしれません。

大げさではなく、私は太極拳で命拾いをしました。

これからも鍛錬に励む一方で、何かの形で恩返しをしていきたいと強く思っています。