「気」とは、生きている人だけが持つエネルギー。中国では魂の力ともいいます。
中国医学では、気の流れが悪くなると身心のバランスが崩れて病気になると考えられています。逆に言えば、気がスムーズに流れていると血液の循環もよく、自然治癒力も高まるので、元気でいられるということです。
この「気」の循環を高めてくれるのが気功であり、太極拳です。太極拳を行う前に気功をして気の流れをよくしておくと、太極拳の効果がぐんとアップします。
体内の「気」の流れを良くして健康になるためには、抜筋骨で身体全体をほぐしてから、気功で身体の内にある「気」の流れを強めます。
そして、太極拳へと進みましょう。
「太極拳」とは、中国古来の太極思想の哲学を理論的背景として体系化された中国武術の一つで、形意拳・八卦掌とともに内家拳に分類されます。
太極拳というとゆったりとした動作で行う老人向け健康法と見られがちですが、実は攻撃と防御が全ての型の中に隠されており、身体の大小に関らず優れた護身術となるものです。ここ全日本柔拳連盟では実戦的な拳法としての体系的なカリキュラムに基づく稽古を重ね、型に秘められている技を伝授しています。
もちろん健康法としての効果もすばらしく、練習を継続しておこなうことにより腰痛・リウマチ・高血圧などを克服した会員も少なくありません。
「武術クラス」は、本格的に太極拳を学びたい方のためのクラスです。力を使わずに身をまもる護身術を身につけられます。 上級者には形意拳、八卦掌、武器法もご指導いたします。
推手(すいしゅ)とは、太極拳の組み手の一種で、防御がそのまま攻撃に転じ、また攻撃が防御に転じる、攻防一体の技術です。
太極拳が、力の弱い女性でも大男を相手にできるその秘密は推手にあります。
相手の力を接触している手によって感じ取り、コントロールするのですが、このコントロールの上手さが推手の強さに結びつきます。
また相手の力を敏感に感じ取る能力を「聴勁」といいますが、それを養う訓練ともなります。この「聴勁」を使うことで、「柔よく剛を制する」ことができるようになるのです。
全日本柔拳連盟では、「太極拳・武術クラス」で推手をご指導いたします。
当連盟には、数多くの武器法の型が伝承されています。
太極拳で代表的なのは、太極剣、そして二人で組んで実践練習する双人対剣。
形意拳では、剣や棍、拐や刀、槍など様々な種類の武器法があります。
八卦掌にも、双剣、棍、鉞、大刀、槍などの型があります。
中には、その存在すら公開していない奥義もあります。
当連盟では、武器法の練習も思う存分できるように、道場は天井が4メートルの高さで作られています。また専用道場のために各種武器も多数備え付けられており、持ち運ぶ手間もいりません。
素手で戦う武術は、筋肉を固く鍛えて力でハードヒットする「剛拳」と、力を用いずに、気のパワーで相手を倒す「柔拳(じゅうけん)」の、二つの種類に大別できます。全日本柔拳連盟で教えているのは後者の「柔拳」です。
中国武術の柔拳は、「太極拳」・「形意拳」・「八卦掌」の三種の武術、日本古武術のなかでは、合気を用いる「大東流合気武道」がその代表的なものです。
「気で相手を倒す」などというと、非科学的ないしは神秘的な印象を受けるかもしれませんが、稽古を積み重ねることにより、気の実感はだれにもつかめるもので、しかもその応用範囲の広さ、奥の深さにふれれば触れるほど、興味が出てくることになるでしょう。
形意拳(けいいけん)は、中国古来の陰陽五行思想の哲学を理論的背景として体系化された中国武術の一つで、太極拳・八卦掌とともに内家拳に分類されます。
形意拳というと十二の動物の動作を基に作られた十二形拳が有名ですが、これは基本の五行拳の変化により構成された技です。
この五行拳の正しい形を反復練習することにより、発勁が可能となります。
歴史に名を残す達人を数多く輩出し、数多くの中国武術の中でも最強といわれてきた武術でもあります。
金・水・木・火・土の五つの要素に基づく五行拳の型を基本として、内的な鍛練と外的な戦いに極めて有効な稽古を積み重ねていきます。
一見単純な中に、一撃必殺の威力を秘めた、風格ある拳法なのです。
八卦掌(はっけしょう)は、中国古来の八卦(易)思想の哲学を理論的背景として体系化された中国武術の一つで、太極拳・形意拳とともに内家拳に分類されます。
清朝末期、薫海川が山中で陰士より伝授を受けたという伝説があります。
円上を廻りながら型を行う独特の練習法で知られるが、その戦いぶりは外部からは伺い知ることのできない秘密のベールで包まれているのです。
攻防はすべて円を描くような動作により成り立っており、変幻万化に変化をします。
当連盟には伝説の名人・薫海川の特別の秘技が王樹金老師より伝えられています。